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君の名は。 ストーリーとネタバレと感想 解説 考察 [映画]

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(C) 2016「君の名は。」製作委員会
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今回は、「君の名は。」です。

映画館で、予告をよくやっていたので題名は知っていたのですが、予告の内容では、
[よくある、男女の体が入れ替わる恋愛もの]
だろうなと思い、鑑賞予定ではありませんでした。

しかし、うちの子供が見に行き「面白かった」絶賛するので、見に行くことにしました。
なぜか子供も、もう一度見るとついてきましたが・・・(;^-^)マジカヨ

結果、とてもよっかたです。
率直に言って、感動しました。

ストーリー
テンポの良さ
描画
構図
音楽を挿入するタイミング
どれをとっても、大変良かったです。
新海誠監督、スゴイと思います

総合的に見ると、私の中では、最高ランクの作品です。
色々な人に、おすすめできる作品と思います。

伏線の入れ方も、素晴らしく、鑑賞の際は、あちこちに、ちりばめられた伏線を注意深く見るのも、より楽しめる1つだと思います。
2回目、鑑賞する事があれば注意して見てみたいです。

結末について、ブログの最後の方の、感想欄に、私なりのちょっとした考察を書いています。
よろしければ、ご覧ください。

この作品は、体の入れ替わり、時間軸のズレなどが多く、私の理解力が足りず、おもいっきり間違っている部分もあるかと思います。
それでは、ネタバレを含むストーリーです。全開ネタバレしていますので注意してください。

次作→→[天気の子]←←こちら


新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド 君の名は。(通常盤)






ストーリー


飛騨の田舎に暮らす女子高生 宮水三葉(みやみず みつは)
東京で暮らす高校生 立花(たちばな たき)
この二人の体が入れ替わる事で話が進んでいきます。


宮水三葉について 

飛騨の糸守町で暮らす女子高生。
宮水神社巫女
田舎暮らしに嫌気がさし、都会に憧れている。

父  糸守町の町長。二葉が他界したのを機に宮水家を出て、町長になる。宮水家からは絶縁状態。
母  二葉。病気のため他界。
妹  四葉。しっかりもの。
叔母 一葉。二葉が亡くなった後、三葉と四葉を育てる。

「誰かを探しているのは、星が降った日から」
と二人のナレーションから始まります。

三葉(瀧)が朝起きると、自分の体が女性になっていることに驚きます。

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とりあえず確認のため、胸をもんでいる姿を、四葉に見られ騒がれます。

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三葉(本人)が学校へ行く途中、友人の勅使河原早耶香に出会い
「今日は、髪型ちゃんとしてるね」
と声をかけられますが、三葉は何のことかわかりません。

登校途中で、三葉のお父さんが選挙演説している場所を通りがかります。
住民は、建設会社と癒着していると陰口を言っています。

その建設会社は、勅使河原のお父さんが経営しているようで、住民から、子供も仲がええなと陰口を言っているのが聞こえます。

学校では、授業で[黄昏時]の語源について授業しています。
[誰そ彼時(たそがれどき)][彼は誰時(かたわれどき)]が語源と言っています。

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三葉は自分のノートに
「お前は誰だ」と書かれているページを見つけますが、思い当りません。
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昨日の三葉は、変だったという話になります。
髪もくくっていないし、名前、クラス、席もわからなかったようです。
三葉には思い当りません。

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勅使河原は、三葉と早耶香に
「カフェに行こう」
と誘い、行った先は、山道の自動販売機!!( ̄ω ̄;)テッシー
三葉は帰り、あきれる早耶香に
「田舎には、そんなもんあるか」
と勅使河原は言います。

その日の夜、三葉と四葉は巫女として、神社で奉納演舞をします。

演舞の1つに、[口かみ酒]というのがあります。
世界最古の、お酒と言われているらしく、お米を口で噛みトロトロになったところで、升に出し発酵させるものです。

三葉は同級生に、これを見られるのが嫌らしく、見た同級生も
「絶対無理」
「よく人前でやりよるよな」
とか言ってます。

終わった後、暗い表情の三葉に、四葉は
「巫女の口かみ酒として、生写真とメイキング動画つけて売って、東京行きの資金にしたら」
と、ものすごい提案をします。
爆売れ間違いなしの提案です。
四葉、なかなかの女です。(゚д゚;)ヤルナ!

一瞬考えた三葉ですが、ヤバい想像に我に返ります。
不満が爆発し
「こんな町イヤやー」
「こんな人生イヤやー」
「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい」
などと叫びます。

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見ていた四葉は
「アホな人やな」
とあきれます。(^_^)


こんどは、瀧(三葉)が朝起きるシーンです。
男の体に戸惑いますが、夢と考えます。
やはり胸を確認します。

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瀧(三葉)の仕草は、まるで、りゅうちぇるのようです。

学校の友人たちは、瀧(三葉)の様子が少しおかしい事に怪訝な表情を浮かべます。
友人らにカフェに行こうと誘われ、三葉は都会のカフェに憧れていたので大興奮です。
テッシーのカフェは山道の自動販売機でしたもんね。(^_^)

そのあと、瀧はバイトをしているようで、バイトをします。

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トラブルなどありましたが、先輩の奥寺さんに助けてもらいます。

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その時に、奥寺さんのスカートが、少しカッターで切られており、瀧(三葉)が補修します。
奥寺さんは、瀧(三葉)の女子力の高さに感心します。

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夜、寝る前、瀧(三葉)がスマホを見ると、瀧(本人)が日記を付けていたのに気づき見てみます。

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奥寺さんの後ろ姿の写真が何枚かあり、片思いしている事を知ります。

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瀧(三葉)は、手のひらに名前を書き、スマホに日記を残します。

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次の日、瀧(本人)が起きると、手のひらに名前が書かれており、スマホに知らない日記があり驚きます。

学校に行くと、友人たちにバイト先が、どこか知っているのか?などとイジられますが、何のことかわかりません。

バイト先に行くと、バイト仲間に
「昨日、抜け駆けして奥寺さんと帰っただろ」
と詰め寄られますが、これも何のことかわかりません。

三葉(本人)が学校へ行くと、みんなの視線を感じます。
昨日、美術の時間に、一部の同級生が町長選について、三葉の陰口を言っていたのを聞いた三葉(瀧)が、机を蹴り倒した事が理由です。

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三葉(本人)が、ノートを見るとさらに書かれており、そこで二人が入れ替わっていることに気づきます。
瀧(本人)も気づきます。

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原因は不明ですが、眠った時に、週に1~2度入れ替わる。
入れ替わった時の記憶は、元に戻った時は消えていき、また入れ替わった時には思い出せる。

お互いに日記などを通じて自己紹介しあい、ルールを決めます。
入れ替わっている間は、お風呂禁止。
起きた出来事をスマホの日記に残す。
解決の為、お互い協力しあう事。

三葉(瀧)は、男勝りな態度で、女子から告白されたり、瀧(三葉)はバイト代をカフェ通いに使ってしまったり、
お互いに
「あの女わっー」
「あの男わっー」
となります。

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瀧(三葉)は奥寺さんと仲良くなっていきます。

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ある日の朝、テレビでは、肉眼でも見れるほどのティアマト彗星の事を放送しています。

宮水家では、ご神体に[口かみ酒]を奉納しに行く準備をしています。
ご神体があるのは、山の頂上部分で、神社からは遠く、かなりの山道を歩いて行かなければなりません。

行く途中で、お婆ちゃん(宮水一葉)は、結びについて語ります。
「糸をつなげる事も結び
「人をつなげる事も結び
「時間が流れる事も結び
「人の体に入ったものも結び
「魂と結びつく」
と言います。

ご神体のある頂上に着くと、そこは、クレーターの真ん中に大きな石があるのような場所です。
以前に隕石でも落ちたのでしょうか?

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祠の周囲には、水がたまっており、一葉は、
「そこから先はあの世」
「戻るには、大切なものを引き換えにせにゃあならん」
「それは、口かみ酒、あんたの半分やから」
と教えます。

三葉(瀧)は
「三葉の半分」
と、口かみ酒を見ながら、つぶやきます。

外に出ると、あたりは、彼は誰時(かたわれどき)です。
夕日を眺める三葉(瀧)に一葉は
「三葉、いま夢を見とるな」
と言います。

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場面が、瀧(本人)に変わります。
なぜか、涙を流しています。

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スマホに奥寺さんからデートの連絡が来ます。
瀧(三葉)が約束をしたようです。
瀧(三葉)の状態でデートに行きたかったようですが、入れ替わるタイミングで瀧(本人)だった場合に備えて、デートプランを立ててくれています。

三葉(本人)は、鏡の前で学校へ行くしたくを支度をしていますが、涙を流します。
瀧の事が好きになってきている描写でしょうか?

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三葉が立ててくれたデートプランに写真展があり、2人は写真を鑑賞します。
その写真の中に、糸守町の風景写真があり、瀧(本人)は食い入るように見ていますが、入れ替わった時の記憶は無い為、しばらくすると行ってしまいます。
瀧も、三葉の事が好きになってきている描写でしょうか?

デートプラン通りに進めますが、会話が続きません。
そんな瀧の為に、三葉は厳選リンク集をスマホに入れてくれています。
[ダメなキミにも彼女ができる!]
[コミュ障のワイが恋人をGETした件]
三葉は、完全に瀧の事をナメてます。(^_^)

奥寺さんに、夕食を食べようと誘いますが、
「瀧くん、なんだか別人みたい」
「前は、私の事ちょっと好きだったでしょう?」
「今は、別の好きな子がいるでしょう?」
と言われ、歩道橋の上で、奥寺さんと別々に帰ることになります。

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この「別人みたい」は、どういう意味でしょうか?
奥寺さんも、瀧(本人)が好きだったが、瀧(本人)に三葉への思いが垣間見えて、言ったのでしょうか?
それとも、奥寺さんは、瀧(三葉)の事が好きなので、言ったのでしょうか?

デートがうまくいかなかった瀧(本人)は、三葉が立ててくれたデートプランを見ます。
そこには、
[デートが終わるころには、空に彗星が見えるね]
と書いてあり、空を見上げますが見えません

瀧(本人)は、緊急用と記された三葉の電話番号に電話します。


三葉(本人)のスマホが鳴りますが、相手は勅使河原で、夏祭りの誘いです。
「なーんだテッシーか」
と三葉は言い、声が暗いです。

勅使河原と早耶香のいる待ち合わせ場所に行くと、驚かれます
三葉が髪を切りショートヘアーになっていたからでした。
失恋か?と勘繰る勅使河原ですが、なんとなく切っただけと言います。
しかし、これは伏線です。
後で髪を切った理由がわかります。

夏祭りの中、3人は流れる彗星を見ます。

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場面は、先ほどの瀧が、三葉に電話する続きになりますが、「電源が入っていないため」とつながりません

この、さんざんだったデートの結果は、また入れ替わった時に言えばいいと考えますが、それ以降なぜか入れ替わる事がなくなります。


入れ替わる事がなくなった瀧(本人)は、消えゆく記憶である糸守の色々な風景を描いている日々を送っています。
かなり絵がうまいです。

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ある日、書き溜めたスケッチをリュックに入れ、飛騨に探しに行こうと駅まで行くと、アリバイ工作を頼んだ友人の司と奥寺さんが、面白がって待っていました。
この三人で、瀧の人探しの旅に出かけます。

場所もわからず、名前もわからない為、手がかりは、瀧が描いたスケッチのみです。

飛騨についた瀧は、色々な人にスケッチを、見せながら聞きまわりますが、知っている人はいません

ラーメン屋に入り、あきらめて帰ろうと相談しているとき、女将さんがスケッチを見て、
「それ、糸守やろ。」
と言い、糸守出身の店主に見てもらい、スケッチの風景は完全に糸守と確定します。

それを聞いた、司と奥寺さんは驚きます。
糸守町とは、3年前の彗星の落下で消滅した町だからです。

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3人は糸守町のあった場所へ行くと、そこは彗星の落下で町が消滅しクレーターのようになっていました。

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「間違いない、この場所だ」
と言う瀧に、司と奥寺さんは
「そんなはずはない。ここは3年前に、災害で何百人も死んだんだぞ」
と、瀧の勘違いと言います。

勘違いではないと、瀧は、スマホを取り出し、三葉がスマホに残した日記を見せようとしますが、なぜか日記が次々消えていきます

3人は図書館で、彗星について調べます。
死亡者リストに、三葉、四葉、勅使河原などの名前を見つけ、瀧は愕然とします。

死亡したのは3年前ですが、瀧は2週間前に、三葉にデートなどを組んでもらっていたからです。
ここで、瀧と三葉の入れ替わりは、同一時間上ではなく3年の時間差があった事がわかります。

その日、3人は東京に帰らずに、民宿に泊まります。

瀧は、糸守について調べていますが、司と奥寺さんは休憩室のようなところで、話をしています。
奥寺さんは、少し浮かない表情で、最近は止めていてたタバコを吸いながら
「好きだったんだぁ。ここ最近の瀧くん。一生懸命で。」
と言います。

やはり、奥寺さんは、瀧(本人)が好きだったんでしょうか?
瀧(本人)の心が、他の人に有ることが確実になったので、止めていたタバコを吸っていたのでしょうか?
はっきりとは、わかりませんが、瀧(三葉)の事が好きだったわけでは、なさそうな気がします。

部屋で、奥寺さんは、瀧の手首についている組紐(くみひも)が気になり聞きます。
瀧は、
「ずっと前に、誰かから、もらったもので、なんとなくつけているんです。」
と答えます。

瀧自身、なんでつけているんだろう、誰からもらったものだろうと自問自答し始めます。
以前、一葉から教えてもらった、
[組紐は時間の流れそのもの。絡まったり戻ったり繋がったり]
と、思い出します。
瀧は、ご神体のある場所なら、三葉と繋がるのでは?と考えます。

夜、瀧は
「瀧くん、覚えていない?」
と言う三葉の声が幻聴のように聞こえ、目を覚まします。

早朝、司と奥寺さんに、先に帰ってくださいと書置きを残し、ご神体の場所へ向かいます。

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なんとか、たどり着き祠の中に入ると、ご神体のそばに、以前奉納した口かみ酒があります。

三葉の口かみ酒を飲み、立ち上がると、足が滑り倒れ頭を打ちます。
その時、祠の天井に彗星の光景が見えます。
三葉の時間軸に行ったことを示しているのでしょうか?
そのまま気を失います。
その中で、三葉の歩んできた人生が垣間見えます。

その後、三葉に入れ替わっており、三葉(瀧)は、うれしさのあまり、泣きながら自分の胸をもんでいます。( ̄▽ ̄)マジカョ

起こしに来た四葉に見られ、ドン引きされます。

三葉(瀧)は、四葉が生きている事もうれしくて、泣きじゃくり鼻水を流しながら近寄ろうとしますが、あまりの光景に「ヒィィ!!」と襖を閉められます。
三葉(本人)が知ったらと思うと不憫でなりません。( ̄ω ̄;)カワイソウニ

「お姉ちゃん、いよいよヤバイわ」
「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ」
と言いながら、四葉は学校へ行ってしまいます。(^_^)

三葉(瀧)が、朝ごはんを食べようとすると、一葉に
「おまえ三葉やないな」
と見抜かれます。

話を聞くと、一葉も二葉も誰かの夢を見る事があったらしく、夢から覚めると何の夢だったか消えていったと言われます。
入れ替わりは、宮水の能力という事でしょうか?

今日が、彗星が落下する日と気づいた三葉(瀧)は、三葉や住民を助けるため、避難させようと奔走することになります。

勅使河原に、変電所を爆破させ、防災無線をジャックし避難を呼びかけ、落下地点である夏祭り会場から、安全な場所へ避難させる計画です。

町長の三葉の父にも、彗星が落下するので住民を避難させてほしいと頼みに行きますが、取り合ってくれません。

苛立った、三葉(瀧)は、父の胸ぐらをつかみますが
「お前は誰だ?」
と父に言われてしまします。

姿は娘でも、中身が違う事を、感じ取ったのでしょうか?
本当の娘でないと説得できないと考えた三葉(瀧)は、ご神体に向かいます。

その頃、祠で気を失っていた、瀧に三葉が入れ替わり目を覚まします。
フラフラ歩いて山頂から町を見ると、糸守町が消滅している事に愕然とします。

そして、彗星落下の光景を思い出し、自分(三葉)が、あの日に死んだ事を認識します。

三葉は、次々と思い出していきます。

三年前、彗星落下前日に、瀧に出会うため、東京へ向かった事
東京の電車の中で、瀧に出会った事
瀧に声をかけたけど、「誰だ、お前」と言われた事
予想した反応と違った為、恥ずかしくなり、電車を降りた時、名前を聞かれ「三葉」と言った事
降りる人混みの中、髪を結んでいた組紐を渡した事

瀧も、次々と思い出していきます。

三年前、電車の中で三葉が声をかけてくれた事
三葉と入れ替わる前だったので、三葉の事は知らず「誰だ、お前」と言ってしまった事
駅で降りる三葉に名前を聞き、「三葉」と返事された事
降りる人混みの中、髪を結んでいた組紐を渡され受け取った事

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こうして、思い出した瀧は、三葉が3年前に、自分に会いにきてくれた事を知ります。
その時に、受け取った組紐をずっと手首に巻いていたのですね。

三葉は、瀧が自分の事を知らないと思っていないので、冷たくされたと思い、気落ちして田舎へ帰り、髪を切る事になったのですね。

頂上に着いた、三葉(瀧)は、三葉の名前を叫びます。
3年の山頂にいる、瀧(三葉)に、その声が届きます

瀧(三葉)も、瀧の名前を叫びます。
3年の山頂にいる、三葉(瀧)にも、その声が届きます

しかし、声は届くけど、お互いの姿は見えません

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黄昏時 三葉.jpg
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山頂はちょうど、彼は誰時(かたわれどき)です。

2人の間に光が差し込むと、2人の入れ替わりが元に戻り、お互いの姿が見えるようになります。

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瀧  「お前に、会いに来たよ。」
    「お前すげぇ遠くにいるから、大変だったよ」
三葉 「でも、どうやって?」
瀧  「三葉の口かみ酒を、飲んだんだ」

聞いた三葉は、会えた理由を理解しますが、自分の口かみ酒を、瀧くんが飲んだ事の恥ずかしさで
「バカ!変態!」
と言い、四葉から聞いていたので
「胸をもんだやろ、アホ」
と言います。

ちょっと、予想外の展開に戸惑う瀧ですが、
「知り合う前に、会いにくんなよ」
と、あの時受け取った組紐を三葉に返します

返してもらった三葉は、ショートカットにしているので、前のくくり方はできず、女子が運動会でするハチマキのようなくくり方をします。
「どう?」
と聞く三葉に微妙な反応をする瀧。
お互い笑いあいます

この山頂のシーンは、普段おとなしい三葉が、瀧に遠慮なく、自分をさらけだし言う場面です。
奥手だった、瀧も遠慮なくしゃべっています。
片思い(かたおもい)ではなく両想いだと分かるシーンですね。

瀧は、
「やる事がある」
と言い、三葉も彗星落下の避難をさせる事と理解し
「うん」
と返事をします。

彼は誰時(かたわれどき)が、もうすぐ終わりそうと思った瀧は、三葉の手を握り
「目が覚めても、覚えておけるように、名前を書いておこう」
と、三葉の手のひらに書きます。

今度は、三葉が瀧の手のひらに書こうとし、 - と書いたその時、彼は誰時(かたわれどき)が静かに終わってしまします。

瀧は、3年後の頂上に戻され、手のひらを見るも、 - のみで、名前はありません。
忘れないように「三葉」の名前を連呼しますが、すぐに記憶から消えてしまいます。

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そして、名前は分からなくなったけど、あいつを探しに来たと連呼しますが、やがて山頂に来た理由も、記憶から消えてゆきます。

この三葉が瀧の手のひらに書き始めた、 - ですが、みつはの[み]の部分にしては、長すぎる気がします。
何か意味があるのでしょうか?
後に私の考えを書いておきます。

三葉は、住民を避難させる為、勅使河原と変電所を爆破します。

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早耶香は、学校の放送室から防災無線を通じて、住民に避難を呼びかけます。
しかし、住民達は、なかなか避難しません
三葉は、父親に避難指示を出してもらうしかないと考え、父のもとへ向かいます。

町役場では、防災無線が学校の放送室からジャックされていることに気づき、辞めさせます。
早耶香ちゃんは、学校の先生?に連れていかれてしまします。 ( ̄▽ ̄)カワイソウニ

テレビでは、彗星が2つに割れ空に降り注ぐ光景が放送されています。
それは、この後の被害を考えなければ、幻想的で美しい光景です。

三葉は、必死で父のいる町役場を目指します。

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空を見上げると、もう彗星が割れています。

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三葉は、間に合いそうにないと考え始め、坂道でコケて転がってしまします。
転がり落ちた先で、瀧の名前も思い出せなくなり、あきらめそうになります。

忘れないように、手のひらに名前を書いてもらったことを思い出します。
手のひらを広げてみると、そこには、名前ではなく
「すきだ」
と、書かれていました。
瀧の、どさくさに紛れての告白です。(^_^)
名前を書き合うシーンで、三葉が瀧の手のひらに書こうとした、 - は、みつはの[み]にしては長すぎると考えていましたが、三葉も「すき」と書こうとしたのでしょうか?
そうであれば、いいのになと思います。

「これじゃあ、名前わかんないよ」
と、涙を流しながらも、奮い立ち、父の元にたどり着きます。
なぜか、絶縁状態である父の町長室に、一葉と四葉がいます。
そして、父に避難を頼もうと迫り、少し父親がたじろぐシーンになります。

その頃、同じ時間軸の瀧は、ビルの屋上で空を見上げ、彗星を見ています。

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5年の時が立ち、瀧は就職面接を受ける日々を送っています。
すっかり三葉の事や、糸守のことなど記憶から消えています。
しかし、何かわからないけど、何かを探しているという思いは、あるようです。

奥寺さんと出会いますが、誰かと結婚したようで指輪をしています。
奥寺さんは、瀧くんの事をあきらめて結婚したという事でしょうか?

3人で飛騨に行った話になりますが、奥寺さんも理由をはっきりと覚えていません。
瀧も、色々思い出そうとしますが、思い出せません。
飛騨に行った理由。
奥寺さんと司が先に帰った理由。
山頂に一人いた理由。

しかし、彗星が落下した事を、熱心に調べていた事を思い出します。
新聞には、
[彗星は、糸守に落ちたが、避難訓練指示があり、住民のほとんどが助かった]
と書かれています。
何故あんなに調べていたのか、理由も思い出せません。

場面は変わり、東京のカフェに瀧がいると、勅使河原と早耶香が結婚について相談している声に遭遇します。
瀧は、振り向きますが、勅使河原達は帰る所で、姿がはっきり見えません。
勅使河原も、三葉の事を、あきらめたという事でしょうか?

雪の降る歩道橋で、瀧は傘をさしている三葉と、すれ違います。

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振り返る瀧
そのまま、行ってしまう三葉
瀧も行ってしまう
その時、振り返る三葉
ここは、かつて奥寺さんと別れた歩道橋。
2人も、別れたままになるのでしょうか?

ここから、少し東京の日常生活シーンが流れます。
このシーンは、糸守消滅後、東京で生活している三葉の同級生達です。

コンビニでバイトしている男性     陰口を言っていた、男の子
牛丼屋でご飯を食べている女性   陰口を言っていた、片方だけ髪をくくっている女の子
マンションでごみを出している女性  陰口を言っていた、もう一人の女の子
花屋で仕事をしている男性      三葉のバスケのシーンで三葉を見ていた男の子
不動産屋で家を探している2人    勅使河原と早耶香

それぞれ自分の道を東京で歩んでいるのですね。
高校生になった四葉のシーンも流れます。

また時がたち、電車に乗った瀧は、ドアのそばで外を見ながら立っています。

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そこへ、他の電車が並走しはじめ、その電車のドアに立っているのは三葉でした。

お互い名前も、探している理由も分からないのですが、姿を見ると何かに突き動かされるように、それぞれ次の駅で降り、走ります。

途中の階段で、三葉はから、瀧はからと出会います。
しかし、お互い名前も、会った記憶もありません。
徐々に近づいていく二人ですが、お互い声をかけたいけど、かけられないまま、すれ違っていきます。
すれ違ってしまった時の、三葉の表情は悲しそうです。

瀧が、階段の上まで行った時、思い切って
「あの、君をどこかで?」
と声をかけ、三葉も、戸惑いながらも、うれしそうに振り向き
「わたしも」
と言い、2人の頬には、涙が伝います。

2人同時に
「君の名前は?」
と尋ねた所でENDです。

次作→→[天気の子]←←こちら

感想


本当に、とてもよかったです。
ピクサーの「アーロと少年」の雨などの描き方、綺麗さに驚かされましたが、この作品は、ピクサーとは違った絵の描き方ですが、光の表現が素晴らしく大変幻想的で綺麗です。

また、描く構図が素晴らしく、1つ1つのシーンは、本当によく考えられていると思います。

ストーリーについても、冒頭にも書きましたが、よくある[男女の入れ替わりもの]と思っていましたが、時間軸のズレ、それに伴うすれ違い、淡い恋愛など、強引ではなく、うまくまとめ上げていると思います。
途中ダレる事もなく、テンポよく最後まで鑑賞できました。

伏線の配置の仕方も、わざとらしくなく、自然に描かれ、2回目を見てみたい気持ちにかられます。

組紐のあたりの話は、音楽 中島みゆきさんの「糸」が頭をよぎります。
この音楽が、私はとても好きで、上映中、糸の話がでてくるたびに頭の中を音楽が流れていました。
何回も流れて、少しノイローゼのようになりましたが・・・(;^-^)

彼は誰時(かたわれどき)の使い方も良いです。
普通であれば、夕暮れ時と言うところを、黄昏時→彼は誰時→かたわれどきと言っています。
1人の時は、片割れであり、2人で1つに補完し合うという事を、暗に示しているのでしょうか?
瀧(三葉)は、片思いである奥寺さんとの進展。
三葉(瀧)は、陰口を言っている奴に、やめさせる。
など、本人1人の時では、できなかった事です。
そして、2人で大災害の回避ができたという事ですね。

話に、入り込んでしまい、
山頂での、彼は誰時に2人が出会うシーンは、やっと出会えた2人に「本当にうれしく」なり
最後の階段で出会うシーンは、「ハラハラ」
その後の、すれ違ってしまうシーンでは、「たのむ、声をかけて!」と願い
声をかけた時、うれしそうに振り向く三葉に「本当によかった」と思いました。
これだけ作品に入り込んだのは、本当に久しぶりです。

RADWIMPSの曲、「前前前世」、「スパークル 」、「夢灯籠」、「なんでもないや 」は、作品に沿った内容で、すごく良いです。
この曲の挿入の仕方がうまく、物語に入り込んでいる私は、本当に心がふるえる感じがしました。
特に終盤で、あきらめそうになった三葉が、名前を思い出そうと、手のひらを開くと、名前ではなく「すきだ」と書かれていたのを見つけた時、[ ♪ 愛し方さえも君の匂いがした ♪ ]と流れ始めます。
名前を書かずに告白した瀧を表現した歌詞で、良かったと思います。

一つ疑問が解消できなのが、避難指示を出してもらうべく、町長室に三葉が行ったシーンで、絶縁状態である父の元に、一葉と四葉がいた事です。

ずっと気になって、考えていました。
もしかすると、父と二葉(三葉の母)も、入れ替わりを体験しており、彗星落下を予期していたのではないか?
二葉が他界した為、入れ替わりが、その後訪れず、父の記憶から消えてしまっているが、二葉と約束し、町長になって住民を避難させるという流れが、記憶のどこかに残っており、絶縁してでも町長になったのではないか?
しかし、記憶から消えている為、避難指示は出せずにいたが、別人のような三葉(瀧)が迫るシーンで、入れ替わりを少し思い出し、一葉を呼び、入れ替わりについて聞いていたのではないか?
三葉(本人)が町長室に来たので、入れ替わりが確定し、避難指示を出したのではないか?

もし、そうであれば、二葉が他界後、二葉との約束の為、家族を捨てて出ていき、建設会社と癒着し、住民から陰口を言われてまでも、町長になる父の見方が変わり、すごくロマンチックになりますね。
いいように考えすぎでしょうか? (^_^)


「君の名前は?」と尋ねた後、2人がどうなっていくか見てみたいです。
ちょっとおバカな姉さん女房と、やんちゃな弟のようなカップルになり、カフェでパンケーキを、仲よく食べている気がします。(*^▽^*)

しっかり者の四葉が、どう成長したのかも見てみたいです。
今度は2人に、色々言ってそうな気がしますね。
「アホな2人やなぁー」
とか
「あの2人、本当にヤバイわ」
とか (^_^)
それに、組紐を[巫女の組紐]として売ってたりして(*^▽^*)

冒頭にも書きましたが、私は、子供に言われないと、この作品を見に行っておらず、めぐりあう事もなかったのでは?と考えると、この作品に出会えた事は、「結び」ですかね。(^_^)
そう考えると、私は最近、記憶が消えていることがあるのですが、まさか!?入れ替わり!?Σ(゚д゚;) オォ!?
ただの年ですね。(^_^)

本当に良い作品でした。

公開後、1週間たってからの鑑賞でしたが、300人収容の映画館で満員でした。

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